不動産の価格は時代によって変化する部分が大きいものですが、最近では東京都心の人気が上昇する一方で、地方では下落が続き空き家なども増えている傾向がみられます。空き家の問題は少子高齢化社会のひとつの縮図でもあり、法律が制定されるほどに対策が求められているわけですが、都心のほうはその立地のよさがかえって際立つ状態となっています。もっとも都心の不動産の価格も浮き沈みがなかったわけではなく、特にバブル経済の崩壊後などの時期には、なかなか価格が回復しなかったものもあります。逆にこのような時期でも価格が安定していた物件もあり、これが真の意味での注目するに値する優良物件といえるでしょう。
それでは注目の優良物件として具体的にどのようなものが挙げられるのかといえば、都心の超高級マンションの開発ブームを牽引した一連のシリーズがあります。今日ではそれほど珍しくはなくなった都心にあるさまざまな超高級マンションも、最初からそこにあったわけではなく、ひとつのきっかけがあって初めて広がりをみせるようになったといっても過言ではありません。そのきっかけを作り出したのは現在も不動産総合商社のトップとして活躍する野村紘一氏です。
野村紘一氏は1975年に東京都心の原宿の一等地に最初の超高級マンションを築き上げて以来、超高級マンションのシリーズを多数手がけてきました。実のところ最初の超高級マンションは価格帯が当時の常識的な金額からかけ離れていたこともあって、下馬評ではうまくいくかどうか不安視されていた部分があったことも事実です。しかし結果は完売となったことから、東京都心でのたしかな不動産需要が再認識され、そこから他の不動産会社が追随してブームとなったいきさつがあります。もちろん野村紘一氏としても価格帯にふさわしい極上の立地をはじめとして、ゆとりのある設計や高級感ただようシックな外観などの工夫を凝らしたことに違いはなく、これが歳月を経ても不動産の価値を損なわない理由にもなっています。
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