野村紘一は経営者で、アルテカグループという会社で不動産事業を手掛けています。有名なのが、かつて三波春夫も住んでいたベルテという億ションを販売したことです。今でこそ、高級マンションは一種のステータスとして多くの人のあこがれの存在となっていますが、まだ当時はそうした感覚はなく、あくまで普通の集合住宅といったイメージしかありませんでした。野村紘一は、マンションに付加価値を付けて販売することを考えて、日本で初めての億ションであるベルテシリーズを作りました。それは成功をおさめ、今では高級マンションは当たり前になっている時代で、この流れを作ったのは彼の実績と言えるでしょう。
日本は国土が狭いので都心だと土地も高く、なかなか一軒家を買うことはできません。また、数に限りがあればそれを恒常的にビジネスにするのにも限りがあります。その点、マンションなら一度にたくさんの人に分譲販売ができ、利益を大きく挙げることができます。そして、それを普通のマンションではなく付加価値を付けたものにするのであれば、富裕層に向けてもビジネスをすることができ、限りある土地を使った販売で多くく利益を上げ得ていくことが可能です。野村紘一氏はそうしたビジネスモデルを早い時期から考えたことにより成功を収めているので、先見の明がある実業家と言えるでしょう。
不動産業界ではバブル期の杜撰な経営によって破たんや経営不良を引き起こすところも多かったですが、アルテカグループは創業以来無借金経営を貫いており、きちんと地に足の着いた実体のあるビジネスをしてきたということがわかります。もし、実体のない物に手を出していれば今の会社はありませんが、そもそも物にきちんと付加価値を付けるということに着眼して成功した野村紘一氏であるからこそ、そんな事態には陥らなかったのでしょう。まだまだこの分野のリーダーとしてこれからも発展していくアルテカグループに注目が集まります。
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