東京の大手不動産会社と野村紘一

野村紘一は、東京都心エリアで不動産事業を行っている有名企業の経営者です。1970年代に1億円の高級マンションを世に出し、不動産業界で知られるようになります。当時は東京都心であっても3LDKのマンションが2000万円以下の時代なので、1億円のマンションを販売する際は反対した人もいます。必ずニーズがあると考えた野村紘一は、結局1億円の高級マンションを売りに出して成功を収めます。潜在的なニーズを掘り起こすことに成功した彼が起業したのは1975年です。最初は試行錯誤の連続でしたが、初年度から黒字経営を実現しています。競争が厳しい不動産業界で、起業してすぐ黒字を出すことは難しいです。初年度から現在まで黒字を継続している野村紘一は、優れた経営者として同業者からも一目置かれています。土地にあった建物を意識して設計しているので、手がけたマンションはすべて違った特徴です。同じマンションを作らず土地にマッチした建物を作りあげてきた実績は、高く評価されています。
野村紘一は、生活総合産業になることがビジョンだと語ります。住の分野だけでなく衣と食の分野も含めて貢献したいと話しています。不動産事業には様々な側面があります。高級マンションシリーズは事業の軸で、土地創業開発事業として展開しています。会社には独自の不動産最有効活用法があり、オーナーに対してメリットのある提案が行われます。日本で最初に等価交換方式を採用したことでも有名で、このノウハウは多くのオーナーに喜ばれています。会社はハワイにも現地法人を持っています。ハワイは日本人観光客が多く、海外の観光先では常に上位に入ります。ハワイではリゾートマンションの開発を行い、アジアでもリサーチ事業を展開しています。
これからもグローバルな活躍が期待されている野村紘一の会社では、人物重視で人材を採用します。真面目さや素直さを重要視し、向上心を持ち仕事に取り組める人を求めています。

野村紘一さんの将来を見る目の鋭さ

みなさんは家のあり難さみたいなものを考えてことがあるでしょうか。まずは暑さ寒さから守ってくれて自然の気温変化を穏やかなものにしてくれることがあります。もちろん家が老朽化してくるとどこかから隙間風が入ってきたり、猛暑日や熱帯夜などが続く暑い夏にはエアコンで部屋の中をがんがん冷やしているのに間に合わないといったこともありますが、それでも家がなければもっと大変になることは予想出来ます。また屋根があることでもかなり助かっています。直射日光を浴びることもないですし、雨の日でも部屋の中で快適に過ごすことが出来ます。また、台風が来ても家の中を守ってくれます。
このように様々なメリットを持っている家なのですが、細かいところを見ていくとデメリットがあることもみなさんご存知でしょう。典型的な例が梅雨時などに多く発生するカビです。いくら換気をして、掃除をがんばってみてもカビは生えてくることがあります。また寒い時には結露も現れます。その他にも害虫が住み着くことも珍しくはありません。ダニが大量に発生すると、体のあちこちが赤くなってしまったり、その死骸などを吸い込むと健康を害することがあります。
また間取りについて、変えることがなかなか難しいといったこともあります。家で暮らし始めてしばらく経たないとそういった家の中の不便さというものは見えてこないことが多いです。それを解決するにはリフォームという手段がありますが、工事の間が大変だったりもして、それに踏み切れないといった人もいるかもしれません。
そう考えると、家はずっと先の将来を見通していいものを手に入れることが大切であるように思えたりもします。例えば、野村紘一さんが手掛けるアルテカの高級マンションは古くから多くの人に、そのクオリティーの高さが知られています。マンションがアパートの延長線上にあるものと考えられていた時代から手掛けており、野村紘一さんの将来を見る目は鋭かったと言えます。それを証拠に一躍有名になり、今なお業界の先駆者としてあり続けています。

野村紘一さんは未来を向いて物事を考える

定年退職を間近に控えて、残りの人生をどうするべきかと考えるようになりました。サラリーマンとして働いているときには、とにかく家族を養うことに必死だったこともあり、子育てに向いている一軒家を購入しました。一生懸命に働いたことにより、一軒家を購入した時に組んだ住宅ローンは返済することができましたし、家そのものにも愛着がわいています。家族で一緒に暮らしたこともあり、家の色んなところに思い出や思い入れが残っているからです。
しかし子どもたちも大学を卒業して無事に社会人になったことから、実家を離れて暮らすようになったので、夫婦二人では家が広過ぎると感じるようになりました。一軒家は高齢となる夫婦で暮らすには広いだけでなく、掃除も大変ですし、車がなければ生活しにくいエリアだということから今後の生活が不安です。そこでこれを良い機会だと考えて、夫婦二人で暮らすために十分な広さのマンションに引っ越しをすることを考えました。高齢になると車を運転するにも不安を感じますから、引っ越すのであれば徒歩圏内に病院や買い物をするのに十分なお店があることが望ましいです。それらの条件を候補にして不動産会社に依頼をしたら、複数のマンションを紹介してもらうことになりました。
そのうちの１つが、野村紘一さんが手がけたものでしたが、エントランスに入ったときに他とは違うとすぐにわかりました。野村紘一さんのマンションは、築年数が１５年をこえていましたが、建設の段階でバリアフリーにすることを決めていたということでした。すでにマンション住人はバリアフリーになっているところを使用していましたが、とても使い勝手がよさそうで、設備の一部として馴染んでいることがわかりました。マンションを建設したときの土地選びにもこだわったことで、徒歩圏内に駅や病院など生活に必要な設備が揃っていることから、人通りもある活気があって第二の人生をスタートするのにふさわしい場所だと感じました。

億ションを確立させた野村紘一

今でさえ億ションといえば、１億円を超える高級マンションという言葉の定義が有るというのは皆さんご存知かと思いますし、当たり前に使われている言葉でもあります。しかしこの言葉が登場する前の時代は、マンション相場もまだ都内一等地であっても５０００万円程の時もありましたし、原宿に第一号の１億円を超えるマンションが出たというのはかなり話題になりました。この原宿のマンションをプロデュースしたのが今のアルテカの社長でもある、野村紘一さんです。
野村紘一は、当時そんな高額なマンションをだれも購入しないだろうという予想を覆す素晴らしい結果を生み出した「億ション」を作り始めた第一人者として有名な方です。当時は億ションなんて作っても、売り残りが出てしまうだろうと予想されましたが、その予想とは裏腹にすぐに完売してしまったというので有名な伝説ともなっています。今では当たり前に売られている１億円以上のマンションですし、高額なマンションになれば数億数十億ともいう価格設定となっていますし、それもハイステータスを求める富裕層には人気です。
野村紘一はサービスの差別化というところにも着目し、付加価値のある物件作りに取り組んでいます。たとえば共用施設としてスポーツジムが使えたり、ラウンジを作り居住者が利用できる、ゲストルームが有ってお客さんが泊まれるといった設備も充実したマンションです。コンシェルジュが常に駐在しており、クリーニングや宅配の受付や受取をしてくれたり、タクシーを呼ぶサービスがあったりと、一人暮らしの方や年配の方でも安心して暮らすことが出来るサービスも付加価値として付けられています。高額であっても、こういったサービスが有る事で価値はさらに上がりますし、住みやすさも感じられる事で販売価格が高くても売れるのです。もちろん都内一等地でステータスになるような住所に建てられていれば、優越感を感じる事が出来るといったメリットも有るでしょう。

アルテカの野村紘一さんの柔軟な経営戦略

アルテカは超高級マンションシリーズで知られる不動産総合商社で、日本で初めて1室1億円を超えるいわゆる億ションを開発した会社としても有名です。同社の代表を務め、億ションブームの火付け役ともなった野村紘一さんは、1975年にアルテカを創業してから現在まで第一線で活躍を続ける日本を代表する経営者の1人です。
野村紘一さんの経営戦略は、その柔軟な発想とそれを支える先見の明によって成り立っていると言うことができます。日本で初めての超高級マンション開発という事業を、アルテカを創業した年に行っている点からも、常識にとらわれない柔軟な発想を見ることができ、さらに同業者の多くがそんな価格のマンションが売れるわけがないと思っていたのに反して好調な売れ行きを見せ、後に他社も追随する億ションブームを巻き起こした点からその高い先見の明を見て取ることができます。
野村紘一さんは超高級マンションの開発にこだわったわけではなく、当時の日本の状況を冷静に分析し、高度経済成長によって各家庭の生活の質が向上し、人々の暮らしが便利になったことから、次に消費者が目を向けるのは住環境の充実であると考えて、高い付加価値を追求した物件を開発しようとした結果が超高級マンションであったに過ぎません。その後同じように高価格帯のマンションを開発することになった同業他社に対しても、開発現場等を惜しげもなく見せていたのも、単なる高級志向ではなく消費者のニーズに合わせた付加価値の実現と言う方針を持って、同じ形のものは二度と作らないという点を徹底していたアルテカならではのエピソードと言うことができます。
この柔軟な経営戦略が、バブルの崩壊によって不動産業界が大打撃を受ける中でも、アルテカが堅調な経営を進めることができた要因の1つになっています。現在では高級志向とは違う新たな消費者のニーズに合わせた新しい物件の開発を進めるなど、その経営手腕は衰えることを知りません。